Crimのインタビュー (Entrevista a Crim – Con la soga al cuello)

Crimかっこいいよねー。だからというわけではあるけど、インタビューを訳してみた。

新作である3rdアルバムを先月リリースしたタラゴナのパンクロックバンドCrimのインタビュー。スペインの音楽メディアRockzoneに掲載されてたやつ。インタビュー自体はアルバムがリリースされる何週間か前に行なわれたとのこと。内容は、読んで味噌。

インタビューの原文はこちら:
https://www.rockzonemag.com/entrevista-a-crim-con-la-soga-al-cuello/
 

あ、いちおう知らない人のためにこのバンドのことをごく簡単に書いておくと。
Crimはスペインに位置するカタルーニャ地方タラゴナを拠点とする2011年結成の4人組パンクバンド。これまでにデモ音源を1枚、EPを1枚、アルバムを3枚リリースしている。レビューなどでよく引き合いに出される、および本人たちが影響を公言する主なバンドはLeatherface, Cock Sparrer, Social Distortionなど。カタルーニャ語で歌う激渋哀愁メロディック+合唱コーラスのめちゃくちゃ熱いサウンド。ライブもたぶん凄いよ。観たことないからわからないけど。バンドのウェブサイト: http://crim.cat/

(下界の宇古呂毛知)

 
 

Entrevista a Crim – Con la soga al cuello
Nadie dijo que tocar en una banda de punk rock fuera fácil.
(Crimへのインタビュー – 首に縄 〜 パンクロックバンドをやるのは簡単だと言った者はいない。)
 

新作『Pare Nostre Que Estau A L’Infern』の登場により、Crimは時間を無駄にするためにここにいるわけではないことを証明する。5年間で3枚目のアルバムは、我々の弱みを握り思い通りにしようとするシステムに抗う闘争讃歌が詰まった新たなコレクションである。

2年ほど前、Crimの4人のメンバーたちはあらゆるミュージシャンが向き合わねばならない最も難しい決断の一つを下した。それは身を投じてバンドを最優先にするため、以前の仕事とそこに与えられていた経済的安定を捨て去ることだった。簡単なことではなかったし、この狂気のさたが報われることになるかはまだわからない。しかし、Adri Betran (ボーカル、ギター)、Quim Mas (ギター)、Javi Dorado (ベース)、Marc Anguela (ドラム) は後悔していない。2011年にこの冒険を始めてから、それはよく言われるような、本人たちも驚きの躍進ぶりだった。

4回目のライブのときにはもう彼らは気付いていた。The Gundown (Adriàの兄であるBeni在籍)やCaza De Brujasといった別バンドで経験してきたこととは異なる何かが起こっていることに。人々が彼らの曲を歌い、1stデモ音源300枚はわずか3週間で完売、そしてソーシャルメディア上では回を追うごとに多くのコメントが寄せられた。2014年2月にリリースされたセルフタイトルの1stアルバムのレコ発ツアー中にはたしかな手応えがあった。そのときから、彼らは出会ったことのない人たちが現在ではバンドのアイコンとなっている縄ロゴのTシャツを身にまとう光景を目にし始めるようになった。Blau Sang, Vermell Cel [訳注: 2016年作のCrimの2ndアルバム] の登場や、ヨーロッパを廻りアメリカ合衆国へと飛ぶライブ日程とともに、止まることなく上昇曲線を描き続けた。

Pare Nostre Que Estau A L’Infern (HFMN/BCORE)、そこであのAdriàの潰れた声やあのかなり特徴的なコーラスと再会することになる。ただし、よりヘヴィなギターフレーズもいくらか見られる。そんなアルバムが世に出る数週間前、我々はバンドの現状を見定めるために我々の編集室の前にあるテラスで彼らとともにいた。ビールやウィスキー、オルホやパチャランとともにテーブルを囲めば、談義と笑いが起こるのに時間はかからない。
 

きみたちは短い期間で新しい音源の作曲をしてレコーディングすることができた。良い感じで来ているその流れのまま進みたかったってこと?
QUIM MAS「ちょうど前作が出たときにはすでにぼくらは次回作について話し始めていた。毎週末ライブをしていたから、人々が同じセットリストに飽きてしまうまで続けたくなかったんだ。2年ごとにアルバムを出したいと思っている。部分的には、EPを出したのも同じく変化を付けれるよう2曲分の余裕を持つための口実でもあったんだ。たくさんライブしてるってことだね。」
MARC ANGUELA「出したアルバムがうまくいっているかなどの状況について話し合うために2週間後に行なった最初のミーティングで、ぼくらはそのときにはもう次作に向けて準備しないといけないと言っていたんだ。何よりもまずSanti (Garcia) にレコーディングの日程を予約するためにね。予約をしても1年待ちだからね。それで2018年の初めに録音しなければならなかった。2017年の半ばまで曲を作り始めてもいなかったけど。」
ADRI BERTRAN「それはおめぇのことだろ!」
MARC「(笑) 4人一緒ではってことだよ。たぶんきみは先に進めていたけど、ぼくらは全く何もしてなかった。来年の初めにまた次の音源のために予約することになると思う。」
JAVI DORADO「12だか15だかの同じ曲だけを演奏しながら3年間を棒に振ることもできないしね。いつも同じ曲をやってたら結局はみんな見に来なくなる。」
ADRI「前作のせいというかおかげというか、自分たちが考えていたよりもずっと多くのライブをしているし、それもまた自分たちの生活に寄与してきた。ぼくらは自らプールに飛び込んだわけで、それで毎週の週末はライブをし、残りの日は新しいことを試すことができる。前作が好評を博した結果だね。」

このリズムで続けることが自分たちの進化に逆行することになりかねないとか、「これ前にも聴いたことあるぞ」とみんなが口にするようなBad Religion症候群に陥ることになりかねないとかは思わない?
QUIM「曲を作るときは人々がどう思うかは考慮していないんだ。ぼくらはあまり進化してないけど、毎回何かしら新しいものを入れてるよ。回を重ねるごとに、もっとヘヴィな音あるいはいっそうポップな音になるような場合にはあまり削ぎ落とさなくなってる。自分たちの限界をどんどんなくしていってることがぼくらの進化かな。ぼくらはパンクロックバンドだけど、自分たちが心地良いと感じるような他の要素もあるんだ。全て誠意を持ってやっているよ。」
MARC「ぼくは1stアルバムから3rdアルバムにかけて著しい進化があると思うけど、Crimであることは変わっていないと思う。何か新しいものを聴くことで新たな影響が入ってくる。ぼくらも7年前はGhostを聴いたことがなかった。人がそれに気付かないとしても、明らかに彼ら由来のものがあったりもする。あるいは、もしぼくがPropagandhiを1ヶ月間聴いて1曲作らないといけなかったら、まあこれは気付かれるだろうね。」
ADRI「新しい音源だからといって曲を越えた新しい何かを提供する理由もないしね。ぼくらは同じ人間たちによる同じバンドだ。トランペットやアコースティックのくだりを入れることはないだろう。」
JAVI「各々が自分の思い付くものを持ち込むけど、ぼくらはパンクロックバンドだ。」

少し休みたいという気持ちはないの?
ADRI「ぼくはないね。」
MARC「休むことができるとは思わない。止まってしまえばリズムが狂ってしまう。ぼくらはこの列車に乗って遠慮なく自分たちの生活をややこしくするって決めたんだ。特に仕事関係については。なぜならこのタイプの生活と両立できるものを見つけなくてはいけないからね。今はこの列車から降りることはできない。」
JAVI「ぼくらは若いバンドで、7年やってるけど、今は可能なかぎりライブをして先へと進むときなんだよ。」

この列車に乗るというアイデアは全員の間で合意があったものなのか、それとも列車の方がきみたちの上を走ってきたのだろうか?
QUIM「ある程度はそうだね。ぼくらにとって物事が少し面倒になるようなライブがいくつかあったんだ。というのもJaviとぼくは夜働いていたし、それで自然のなりゆきで、ほぼ同時期にぼくらは全員とも自分の通常の仕事を辞めることにした。これを続けていきたいのであればそうするほかなかった。」
JAVI「そうすべきときだったんだ。ヨーロッパでライブをしたりフェスに出たりしたかったら、月曜から金曜にかけて夜の10時まで働くことはできない。全てを行なうことは不可能なんだ。」

何の仕事をしてたの?今は何か仕事してるの?
JAVI「ぼくはデザイナーや印刷工として印刷会社に勤めていた。一度だけライブしに行くために1時間早くあがらせてほしいと頼んだことがあって、2ヶ月前からあらかじめ言ってたんだけど、あいつらはそれでもぼくをハメたからね。両立不可能だとわかった。こっちを取るかあっちを取るか。今は自分にできるベストな生活を送っているよ(笑)。人々がそう信じているとしても、明らかなのはバンドだけでは生活できないってこと。ベルリンにライブしに行けば30人の人たちが知ってくれている。ウィーンなら6人だ。」
MARC「ぼくはテクニカルアーキテクトだった。ぼく自身はスーツは着てなかったけど、いけ好かない連中とミーティングしてたよ。変化を起こすことはぼくにとってすばらしいことだった。だってそれは長らく自分の頭の中にあったことだからね。ぼくらが何かに対峙して歌っているとしたら、それはぼくが過去にその身を捧げていたものとの対峙なんだ。ぼくは銀行、建設企業、保険業者と仕事をしていた。それをやめるのに完璧な機会だった。今はある代理店 (HFMN) で働いている。上司はろくでなしだけどイカした人だ(笑)。ぼくの生活水準は60%ほど下がったし、失ったものもあるけど、別のものを手に入れた。それは自分の好きなことにその身を捧げることだ。」

きみたちの周りは何て言ってるの?
MARC「どこの世界でも、家族レベルあるいは友人関係のレベルでいえば、お前は正気かと言われるようなことだ。でもうちの母親は、わくわくすることをやるために同じように全てを捨て去ったある若者についてのドキュメンタリーを見て、それで昨日ぼくにメッセージを送ってくれた。結局のところ、良いふうに見えるならそれで全て良しだ。」
JAVI「家に帰るときが厄介だよね。父親にいつになったらまともな仕事を探すのかと訊かれたりね。そういうのたまにある。」
QUIM「ぼくは運が良かったし、かなり支えられてきた。警備員として働いていたよ。今も続けているハードロックのカバーバンドをやりながらね。」
ADRI「ぼくはサウンドエンジニアなんだ。それである人間をいつでも訴えることができるよ。というのも、おいVíctor、このクソ野郎、貸しがある分全部払いやがれ。あいつはいつも仕事の日程をぼくに伝えないという遊びをしてたんだ。そして2年前の9月11日、ぼくにはあいつと一緒に大金のかかったかなりでかいライブの仕事があったみたいだけど、でもぼくがやったことといえば、そこに姿を見せることなく自分のバンドでヴァンに乗ることだった。やつが払うはずがないとわかっていたけど、ぼくはハッピーだった。うちの家では、人生は映画じゃないとか、うまくいきっこないとか言われるだろう。でも結局はクソみたいな仕事なんていつでも見つかる。ぼくらは今やらなければ自分たちの人生が苦いものになってしまうだろう。」

こういった一歩を踏み出すというのは、かたや愚痴をよくこぼしている多くのバンドが思い切ってやらないことだと思う?
ADRI「やらないと思う。テーブルに座って計画するべきことじゃなく、自然な流れで起こることだよ。それは需要と供給の問題なんだ。需要があるとはぼくらも自分たちではわかってなかったけど、突如としてどんどんと声がかかってくるのを実感することもある。頂上を目指すことはバンドとして間違いだと思うし、自分にとって好きなことをやらなきゃいけない。それで、好きになってもらったり毎週末にライブしていることが自分にとってすごく幸運なことなのであれば、最終的には天秤にかけねばならない。結局は個人的な状況が自らをそういった決断へと至らせるんだ。」
JAVI「みんな今から3年間で大金を稼いだら仕事を辞められると考えながらバンドをやるわけじゃない。音楽をやるのが好きだからやるんだ。ぼくらに起こっているこういったことは多くのバンドに起こったことでもあるし、そうではないバンドだっている。でもそれをやる勇気を持たないといけない。毎月給料を貰えるという安心感を捨てなければいけない。どんなことにも犠牲はつきものだ。」

もっとミニマムな暮らしができると気付くことにもなるよね。
MARC「まさしくね。ぼくは領収書から解放され始めたし最小限のもので生活している。大変だろうし、すでにそうだね。結局のところ、よりミニマムでより幸せを感じる理由は心配事が減るからなんだ。ぼくにとってこの人生哲学はもう長いこと頭にまとわりついていたものだった。収入が多ければ支出も多くなる、いわばその逆だね。」
JAVI「ぼくはずっとミルエウリスタ [訳注: 月収1000ユーロ前後/以下の低所得者] だったし、それ以下の暮らしは劣悪なものだと思う。これまで公正に生きてきて今はよりいっそう公正に生きている。えげつない負担だよ(笑)」
MARC「その負担はあらゆるレベルでいつでもふりかかる。実のところ、ぼくらが生きているこの夢もまた悪夢なんだ。休暇がないからね。平日にしょうもない仕事をし、週末にライブをする。家庭生活がどこにある?余暇がどこにある?ぼくはこれに専念できるよう多くのことをあきらめたんだ。」
ADRI「ぼくはずっとぎりぎりの惨めな生活に慣れてきた。切り詰めれば直接的に悲惨な状態に身を置くことになる。あるいは実家に戻ることになるか、もしくは最悪な暮らしになるか。でも最終的には慣れてきてなんとかやっていけるし未来像を持てるようになる。」

きみたちがこういった一歩を踏み出したのだとしたら、それはバンドがきみたちに何かしらの見返りをくれるからだ。その最大の報酬は何だろうか?4人一緒に音楽制作をするという内部力学なのか、それともライブしに出かけることや人々との触れ合い?
JAVI「それは個々それぞれだけど、ぼくがバンドで音楽をやるのがめちゃくちゃ好きってことは言えるね。ぼくらは昔からの知り合いなんだ。」
ADRI「ぼくにとっては両方ともだね。ぼくは家で曲作りするのが大好きで、それは自分の最も好きなことだ。でもライブしに行くこともそうだし、自分のやっていることを好きでいてくれる人々に会うこともね。」
QUIM「ぼくは音源の準備をしたりそれを作り上げていくのが大好きだ。それだけで超ハッピーだけど、もしそれをみんなにものすごく気に入ってもらえたら、そりゃあもうやばいよ。」
MARC「ぼくはたまにこの全てに価値があるのだろうかと考えたりもする。十分に寝ることもできずに2週間後に家に帰ってきて、恋人にも会えず、ポケットには何も入っていない…。明らかに考えてしまうよね。でも結局ぼくはここにいる。それが12歳になってパンクロックを聴きだした頃からのぼくの夢なんだ。」

そういった夢がニセモノだと気付いてしまうのはどんなときだろうか?
ADRI「すごくビッグなバンドたちと楽屋が一緒になるとき、彼らが仕事をしに来たのだと気付くことになる。彼らは理想化されているけど普通の人たちで、そういった夢には罠があると結局は見破っているんだ。ぼくにとっては価値のあることだ。音楽は自分の人生に意味を与えてくれたから、ぼくはあそこに行きたい。やめることになったとしたら、「もし…だったら?」という思いがずっと自分の中に残るだろうね。」

でも、そういった「もし…だったら」はどこにおいて実現されるべきだろうか?
ADRI「よりリラックスした生活においてだね。生存に多くの時間を捧げるのではなく、単純に音楽をやることができるようになる必要がある。まだぼくらはその地点からほど遠いところにいる。でも向こうへ辿り着きたいのであればここを乗り切っていくしかない。」
QUIM「子供の頃にはみんな夢があると思うし、Guns N’ Roseになれると信じていると思う。でもぼくらがCrimを始めた頃にはそんな夢はもう過去のものになってしまっていた。だって何年もクソみたいなバーでライブしていたし、カネもなくなっていった。これまで生きてきてパンクをやってカネを稼いだこともあった。この1年でぼくらは3度のヨーロッパツアーを行ない、アメリカ合衆国にも行ったけど、それはぼくにとってはすでに夢の実現なんだ。ぼくらがGuns N’ Rosesではなかったとしてもね(笑)」
ADRI「ぼくにとっては、これまでの人生でやってきたことで人から拍手喝采を受けた唯一のものだ。バンドで感じた気持ちは他のどんなことでも感じたことがない。何があってもこれをやめることはないだろう。」
JAVI「ぼくの場合は少し違ってて、というのもこれがぼくの初めてのバンドだからね。志を持ったことがなかった。楽器の弾き方さえ知らなかったよ。当時30歳の自分にとってライブをするなんてことはとんでもなく遠いところにあった。アメリカ合衆国にライブをしに行くなんてことを5年前に言われても、お決まりの「そんなの誰が信じるかよ」って感じだね。MarcとQuimなんかはずっと音楽をやりながら人生を送ってきたけど、30歳の人間が仕事終わりの時間に何かを始めたとしてもそんなバカげたことを志したりはしない。ありのままの事実だよ(笑)」

客観的に見て、CrimはCaza De BrujasもしくはThe Gundownよりも優れたバンドだと思う?そしてだからこそそれらを上回る好評を得ているのだと思う?
JAVI「自分たちで言えることじゃないと思う。」
MARC「個人的にはThe Gundownの曲の方が好きだ。おそらく人々はこっちの方がより売れ線だから好きなんだろう。別にそれを狙ってやっているわけじゃなくてもね。めっちゃ主観的だけど。」
QUIM「当初は別バンドの方をCrim以上に真剣に捉えていた。ぼくらがうまくいっている要因の一部はカタルーニャ語で歌っていることだと思う。Adriが作った最初期の曲は英語だったけど、歌詞を覚えるにはカタルーニャ語で作った方が簡単そうだなと思ったんだ。」
JAVI「とりわけそれを作った当時はね。2010年にカタルーニャ語パンクの再興が始まって、今じゃどこにでもいる。もし95年にやっていたとしたら巨大なクソを食わされただろうね。」
MARC「もしくは我々が2014年に始動してたとしたらもっと良いバンドになっていただろう。ぼくらはいるべき時にいるべき所にいると思う。」
ADRI「それはそうと、ぼくはThe Gundownのタトゥーを入れていることを誇りに思っているんだ。兄は多くのバンドを教えてくれたし、ぼくはThe Gundownが大好きだ。始めたての頃は彼に曲を披露するのが少し恥ずかしかった。だってぼくからすると彼らがやっていることの劣化版みたいだったしね。ぼくはバンドをやってなくて、平日の時間を過ごすためにこれを始めたんだ。正直言って、カタルーニャ語で歌っているのが最も決定的なことだと思うし、The Gundownよりも良い曲があるとは思っていない。」
JAVI「でもそれだけじゃない。だってぼくらはドゥランゴにライブしに行くけれど、そこの人たちは言葉を理解してはいないんだから、それだとおかしいよ。あるいはヨーロッパでもみんな歓迎してくれるけど、言葉がわかっているわけじゃない。」
MARC「ここでこんなにうまくいっているのは、外へ出て行くことが可能になったおかげだ。The Gundownでは起こらなかったことだね。」

Adri、きみのお兄さんはCrimのことをどう受け止めている?
ADRI「状況を完璧に理解していると思う。ぼくがやっているのと同じくらい彼は自分のやっていることを楽しんでいると思うよ。」
QUIM「Beniは何の野望も持っていない…。」
ADRI「ぼくたちもそれを持ってたわけじゃないけど、ここで受けてきた全てのサポートが最終的に外へと伝染するんだ。それで最低でも「このCrimってやつらは何者なんだ?」という好奇心をかき立てる。少なくとも人に聴いてもらう機会を得られる。それが秘訣だと思う。」

歌詞に見られる要求感覚 (要求観)、それは家族レベルでそうなのか、それともきみたち自身で培ったものなの?
QUIM「いや違う。それは小さい頃からぼくらが吸ってきた音楽のせいだ。」
ADRI「ぼくらの生きる時代においては、もしパンクがなかったとしたらそれは窓から飛び降りることへと向かう。「トラップは新たなパンクだ」と言ってバイクを売りつけることもできるかもしれないけど、結局それはカネを要求している連中であり、そういったカネをオートチューンを用いたクソみたいなライブで稼いでいる。ぼくらの持つ唯一の発散方法は不満を述べることだ。少なくともね。」
JAVI「パンクミュージック、もしそれが要求的あるいは社会的メッセージを持たないのであれば、それはパンクじゃない。何も言わないパンクバンドはごまんといる。音楽的には好きかもしれないとしてもね。でも、人に聴いてもらう機会があるんだから、少なくともメッセージを届けろっての。」
ADRI「それが安らかな気持ちでに眠りにつく方法なんだ。ぼくらは何も売るつもりはないけど、人は誰しも信じていることを口にする。もしそのメッセージが本物ならば人々に信じてもらうのはより簡単になる。これもまた秘訣の一つだと思う。」

カタルーニャの全体的な政治状況により、きみたちは直接的に片側の立場に置かれてしまうと私は想像する。それは不快なことかな?
ADRI「場合によるね。もしその立場というのがカタルーニャ側か、スペイン側か、ということなら…。問題はもっと根本にあるとぼくらは考えている。ぼくらにとってはそれらの立場はこのシステム自体を利するものであり、ぼくらはそれをおしまいにしたい。ぼくとしてはそういったことについて話す方がいい。旗について話すよりもね。なぜならそれぞれの人が自らにとって好ましい感情を持つことができるわけで。それぞれの人が自分の意見を持っている。でもぼくらは人々をグループに参加させたいわけじゃない。」
JAVI「明らかなのは、ぼくらが自分たちを左派のバンドだとみなしていることだ。これからもずっと社会政策を要求するし、それから国… 各人が自分の思い通りにそれを選べることを要求する。」
MARC「ぼくらの要求は政治的であるよりももっと社会的だ。旗はぼくを恥ずかしい思いにさせる。どの旗も。」
ADRI「実のところ、左派というのは単に私腹を肥やしたがる人間よりも遥かに自己批判的であり、だからそこには様々なニュアンスがある。」
QUIM「ぼくらは似通った政治的考えを持っているけど同じではないんだ。」

このバンドが自分たちをより良い人間にしたと思う?
MARC 「悪い人間たちとならバンドをやらないだろうね。バンドが自分たちをより良い人間にしなくてはいけないかはわからない。」
ADRI「幸せなときはより良い人間になるだろうし、自分のしたいことをしているときは幸せだと思う。」

インタビュアー: JORDI MEYA

(おわり)

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Accidenteのインタビュー (Entrevista con Accidente)

おひさ。

スペインからめっちゃかっこいいパンクバンドAccidenteが日本にツアーしに来るみたいっす。今年2018年の9月に全10公演でいくつかの地域をまわる予定になっちょる。今回のツアーをオーガナイズしているVox Populiがツアーの日程や情報を載せてるだわよ。

そんなわけでAccidenteが来るっちゅうわけだすが、この人たちの最近のインタビュー記事を先日見つけたんで和訳してみたんやで。翻訳元はバルセロナのレーベルBCore Discsのブログに投稿されてたやつ。たまたまアクシデンテが好きだから訳してみたんだけど、かといって別にスペイン語ができるわけじゃないトーシローによる翻訳なので、ところどころ読みにくかったり誤訳等もあると思います。

インタビュー原文はhttp://bcstore.bcoredisc.com/bcblog/entrevista-con-accidenteにて。

(寝古呂毛知)

 
 

Entrevista con Accidente (Accidenteのインタビュー、2018年4月24日)

Accidenteは驚異的な意欲で活動に励んでいる。バンドとしておよそ7年間を共にしていることになり、その間にヨーロッパ中をツアーし、アメリカ合衆国にも数度訪れており、またDueloとのスプリットを含む4つの音源を発表している。そのうえ、スペイン全土のパンクシーンにおいて馴染みの存在となっている。現時点では日本ツアーへ向かうための準備がなされているが、諸々の話をするため我々はPiratePadを使って数週間かけてバンドとやり取りをした。

よー、Accidente諸君!今までのところきみらの2018年はどうだい?どんな音楽を聴いてるの?

Oli: うっす!えーと、色々あるよ。Juanita y los FeosHEKSAPunsetesでこの一年をスタートさせたんだ。

Pablo: Los Punsetesだと??Miguelと私はBiznagaの新しいやつを聴くのをやめられないんだ。それにセビージャのTentáculoGeneración Basura、あとBishops Greenも好きだな。Oli,きみもBiznagaにハマってなかったっけ…。

Oli: そうそう。でも同じバンドでかぶらせたくなかったから。

Ranzio: 今年は今のところ最もよく聴いたものは(他にもあるけど)、Rata Negraの一番新しい音源やObedienciaの最新音源、それから15年前から聴いてるメロディックハードコアバンドとか、あとLa Polla Recordsの最初の10年の編集盤、そう一言で表すならバッドでファスト。

Blanca: ハハハ、読者に伝わるといいんだけど…。私はナードで偏屈な感じというか、もう現在はいないバンドをひたすら聴くっていう。The NipsRadio BirdmanRegulationsとかね…。それとカスティージャ語(いわゆるスペイン語)のバンドならLa UviAusencia…。でもTranceの一番新しいやつにもハマってて、それもめちゃくちゃ良いし…。あとRotten Mindの青いジャケのレコード、何てタイトルだったかわからないけど…。(I Am Alone Even With Youだった… 今やっと探した… 私はずぼらなんだ)

Biznagaの新しいやつはかなり好きだ!きみたちは昨年イギリスをツアーしたわけだけど、向こうではどんなふうに過ごしたのかな?記憶に残るようなハコあるいはバンドは?お気に入りの街はどこ?

Oli: 共演したバンドならPardon UsCrywankが思い浮かぶ。天才。

Ranzio: えーと、これっていうよりかはそれぞれちょっとずつあるかな。いくつかの小さいハコでライブしたし、アイリッシュバーが2箇所、アナキストスペース、あとピザ屋でもやったよ…。お気に入りの街はロンドンかな。なぜならコンサートを主催したやつのおかげでそこへは行くことも見ることさえもできなかったからね。我々の当日の到着が出演時間よりも15分遅れることになってしまうということでその数日前にイベントから追い出されたんだ。

Blanca: 私にとってはブライトンも最高だったな。伝説のCowley Club、そこは政治的活動をかなり受け容れているスペースで、私たちもすでに話には聞いていた場所だった。しかもツアーの最後にライブできないんじゃないかと思ってハラハラしたあとだったんだ[訳注: いきさつとしてはツアー最終日のロンドンでのイベント出演がキャンセルになった代わりに急遽ブライトンでのライブが決まった]。でもIanと知り合えたのもよかったし、ブリストルのパブ(Red Lion)や、あと移民たちと一緒に働くローカルスペースに出会えたのも嬉しかったな。すさまじかった。全体にわたってぜいたくなほど面倒を見てもらえた。Holidayのおかげもあってね。あの人らはやり手だよ。

リバプールのピザ屋のことかな。めっちゃクールじゃん。そんで、きみらは4月の終わりにオビエドのLa Lata de Zincでライブすることになっているけど、以前に行ったことある?私が思うに、他の場所から若干離れている所だね。他にもそういったスペインの面白い隠れ家的な場所ってある?大都市から外れたとこにあって、でもすごいムーブメントがあるような、そんなとこある?

Pablo: La Lataにはすでに行ったことあるし、とても素晴らしい場所だね。しかもめちゃくちゃおいしい料理を作ってくれる。それこそ私たちが他所へライブしに出かける真の動機なんだ。似たようなプロジェクトはこの(イベリア)半島には数多く存在する。例えばサラマンカの13 monos、ビーゴのDistrito 9、ドノスティアのMogambo、セビージャのSala Hollander…。マドリードにはそういった場所はないね。

Blanca: レコード + パンクのライブ + ヴィーガンフード… ハイレベル。

Lata de Zincでうまい料理が作られ続けてるようですごく嬉しいよ。3年前にオビエドに住んでいた頃にあそこのキッチンで少しだけ働いていたこともあるんだ。みんなチョーいいやつらだった。ところで、Lataはヴィーガン料理を作っており、また似たようなスペースでもアニマル・リベレーション(動物解放)と関係の深い物事を目にすることができる(例えばバレンシアのCSA La Residenciaではヴィーガンケバブが作られてるのを見たことがある)。それにきみたちの音楽の中にも出てくるよね、“La Revuelta Real”[訳注: Accidenteの3rdアルバムに収録されている曲]でサンプリングされているモノローグとかみたいに。きみたちがみんなヴィーガンかはわからないけど、それ(ヴィーガンに関すること)をこういったタイプのスペースの政治的事柄の重要な要素として見ているのかどうか知りたいな。またそこでライブするバンドにとってもね。

Pablo: すばらしい!いつもあそこに行くときには思う存分食べるために可能ならずっと居続けるんだ。だってしょっちゅう満席だからね。私たちは全員ではないけどほぼ全員がヴィーガンだよ。それ(ヴィーガンに関すること)をとても重要だと思っていて、自分たちの音源でもコンサートでもたいてい何かしらをその部分に費やしてる。これは必要な闘いだと考えているよ。だって動物たちは言葉を持たないからね。それでもなお束縛から逃れて自由になりたいんだということを自らの身振りで表現するのをやめないんだ。

Balanca: 私たちはそれ(ヴィーガンに関すること)に重要性を与えている。他者を虐げ権力と特権を築き上げる側とその支払いをさせられる側との間のあらゆる闘いと同様にね…。私たちは自分たちが重要だと思う事柄について曲を書いているし、ライブしに行くとき、我々が熱心に力を注いでいるその要因に対して少なくともリスペクトがあるというのはとてもありがたい。これはそういった関係の場所、つまり背中を叩いて称賛してくれることが保証されているとわかっている場所にしか行かないってことを言ってるのではなくて、ただ、その入口において最低限話が通じることとやり取りができる余地があるのだと知れるのは喜ばしいことなんだ。

きみらはDIY的なことにとても献身的だと思う。たとえそれが多くの場合でいかなる商業目的の放棄を意味しているとしても。きみらがアルバムを無料ダウンロードで提供しているようにね。こういった信条に従って生きることとそれを普及させていくなかで自身が獲得する名声との間でどのようにバランスを取っているの?

Ranzio: Accidenteを始めたとき、我々の周りはDIYを信じそれに賭ける人々に囲まれていたので、この道を進んでいくことに一切疑問を持たなかった。自らのやり方で周りの人々と物事をなすことができる、それはより健全で美しいことだ。音楽制作それ自体よりもメッセージや倫理により重要性を与えながらね。商業目的は持ちたくないし今後も持つつもりはない。私たちは自分たちを知ってもらうためにCDを無料配布することから始めたけど、とてもうまくいったよ。

きみの言うバランスってのは、うーん、わからないな。個人的にはバンドが得ていくとされている反響や「名声」を重要視していないんだ。私たちは自分たちの好きなことを続ける、自分たちの知っている好みの方法で、パンクやDIYにおいて適切だと思われる人たちに常に囲まれながらね。したがって、1本のロープの上で、しかも実際にはどんどん細くなっていくようなロープの上でバランスを取る必要があるとは思わないよ。なぜなら我々の信条や物事をなす方法はずっと同じであり続けるだろうから。ライブを観に来てくれるのが10人であろうと500人であろうと、音源を8ユーロで買ってくれようがインターネットで無料ダウンロードしてくれようが関係なくね。人々から「売れやがった!」と言われるような典型的なバンドに私たちがなることはないだろう、ハハハ。

Blanca: 個人的には質問できみが指摘している問題よりも心配になることが時々あって、それはこのバンドは今よりも若いときに始めたということで… もっと多くの時間があって、疲れも困難ももっと少なかった。私たちは物事を見定めながら少しずつ進んできた。本当に、月並みかもしれないけど、お金では支払うことのできない物事をね。私利私欲のないプロジェクトが継続的に生まれるのを見ること、自分のことにしか頭になくて身勝手になる代わりに他者と共に作っていくことを決意している人々、それも自発性を持ち、力のないところから力を引き出す、そんな人々がいるのを知ること。その人たちは我々のために自分の時間を使ってくれ、我々のために家を開けてくれ、我々のお腹と心を満たしてくれる、その人たちの地域まで曲を披露しに行く機会を得るたびにいつも… それはお金では買うことはできない。それに、数多くいる商業的バンドが、我々や他の似たようなバンドたちの到達しうるすさまじい感情のレベルまで到達するかは疑わしい…。とはいえ、自分たちがお互いのことに都合を付けていくのをうまくやるのは時にとても難しかったりする。この背後には非常に多くのやるべき作業がある。曲作りのほかに、録音、編集、ミックス、デザイン、工場関係の都合の調整、ディストロ、いくらかのお金を得ること、Tシャツやレコードの制作、そこには関わる人たちみんなと応じ合う力がある。自分たちのバンドのコンサートを主催したりしながらも我々とそういったことに取り組んできてくれた人たちもいる。メッセージは溜まっていくし、多くのことと平行してやっているし、そして葛藤・対立にも水平形式の方法で対処する、それには時間と労力が伴う。私にとってはこの全てが本当に重要なんだ…。でも、やれやれ、その日のうちにやらないといけない仕事があるし、政治的活動や他にも各々が専念してること、家族のこととかの込み入った話、旅、すごくお金もかかる、それからぶっちゃけ、我々に壊滅的な嫌悪感をもたらすものだってある…。それらはこの役割を見た目以上に複雑な問題にしてしまうんだ。一方で、自分たちのやるべきことのいくらかを人に委ねることに決めたバンドの中にも完全に尊敬できるバンドがいると思う。私たちも様々な人々を頼りにしているように。マスタリングしてくれる人、ジャケットを制作してくれる人、あるいはTシャツを作ってくれる人とか。Facebook、これはPiratePadだけど、あとGmailやRepsolやRyanoir、Sala Xとかバーとか、それから…。当然ながら、これはもはやDIYじゃない…。

そして、私たちはすでに市場の中にそれがはらむ矛盾を抱えながら入り込んでしまっている。でも、実際、私たちはどこで線引きしているだろうか?自らで全てをやっている仲間たちもいるし、我々の場合は他人の手に委ねている…。自分を売り渡すという言い方で、あるいは、そういった観点で話をするのは好きじゃない、なぜなら物事は白か黒かじゃないから。私にとっては誠実さの問題、あるいは率直かどうかの問題なんだ。これが我々を圧倒してしまうとき、もしくは自分たちのしたいやり方を取れなくなってしまったとき(私にとっては、そのやり方は変わるかもしれないし、変わることは完全に正当である)、そのときはAccidenteは終わりを迎えることになるだろうし、また別のものがやってくるだろう。音楽においても、人生においても、ドグマは好きじゃない。あとそれから、私がブラインドみたく巻き上げられる理由がこれ(おしゃべり)だよ、ハハッ!ごめん、好きなとこでカットしてくれ。

気にすんな!きみらはFugaziのようなパンクバンドたちの伝統を受け継いでいってる。その人たちが説いていたのは、自らの信条とは合わないような不快にさせられる状況の中で「ノーと言える力」。そうやって多くのストレスやくだらないことから自らを解放する。とはいえ、もちろん多くの場合で事はそんなに簡単ではないけど。

きみたちの音楽の響きは通常のパンクロックからは外れたポップのタッチがあるよね(きみらのBandcampで「スペイン語で歌うThe Offspringってコメントされているみたいに!)。Amistad y Rebeliónの“Lejos”もしくは“Juntos Ellos y Ellas”でのピアノとかが私の頭には浮かんでいる。こういったディティールは曲の中にどんなふうに入れてるの?パンクミュージック以外で影響を受けたものは?全般的にはきみらのスタイルとはあまり関係がないかもしれないようなもので。

Pablo: そうだなぁ、私たちも色んなのをたくさん聴いてるしなぁ。私はMecanoNacha PopFranz FerdinandKings of ConvenienceAlarmaRegina Spektorの公然たる熱狂的ファンだし… 我々にはたくさんのポップの血が流れているんだよ(Rancioはそれを認めたがらないかもしれないけど)。それがそういったディティールを生じさせるんじゃないかな。音源を一度仕上げたあとにそういうの入れたりしてて、それでスタジオにあるピアノを使って、自分たちのやるライブとかではあまり出てこないようなちょっとしたことを試してみたりするんだ。Offspringどうのこうのは一石を投じられた感じだね、だって全然似てないもん。

Ranzio: いや、認めるの全然問題ないよ、ハハハ。Amaralを観に行くためにAccidenteをやってるわけじゃねぇって私が言ったのはよく知られてることだけど。それが血管を流れるポップだ。最近聴いた一枚はLady Gaga & Tony Bennetだったし、時にはパンクの外へ出ることを知って、向こうにあるたくさんのものを開拓しなきゃいけない。

明らかに、The Offspringとの比較はちょっと浅はかだったようだ。きみたちの曲にはごくたまに英語の歌詞があるよね。例えばAmistad y Rebeliónの“Beyond Words”とか。他言語で歌うという決断には何かしらの意味があるの?それともおもしろ半分でやった?バンドの中で誰がこういったことを引き受けているのかな?

Blanca: ハハ、めっそうもない。あれはとんでもないミスだった… けどまあ挑戦という形で出てきたことだった。どうなるか見てみるためのね…。 あとになって後悔したし恥ずかしくなったよ。

なるほどね、そんな話を持ち出してごめんよ!そろそろ終わりにしようか。先のことを見据えると、今年の9月にきみらは日本でのツアーへと向かう。ちょうど日程を上げてくれてて、9回くらいコンサートがある予定になってるね。このツアーはどうやって生まれたの?時間をかけて進行させたもの?ワクワクしてる?

Pablo: なんてこった、こりゃあヤベェことになるぞ!以前は叶わなかったけど、2年か3年かけて形作られてきたものだからすごく興奮しているよ。友だちのYu(向こうで我々の音源を出してくれてるレーベルVox Populiをやってる)が何回もオファーをくれてて、今までは日程の都合で無理だったんだけど、今年はいい返事ができた。これまでと全く異なった楽しい経験になると思う。

https://accidentepunk.blogspot.com/
https://accidente.bandcamp.com/
https://www.facebook.com/Accidentepunk

(終わり)

Wild Animalsのインタビュー (Etrevistamos a Wild Animals)

またまたWild Animalsのインタビューです。これ含め3つ訳しましたが、その中ではこれが最も新しくて2016年9月のやつです。以下で原文が読めますので。
[http://www.mindies.es/entrevista/wild-animals/]

Wild Animalsが来日するって聞いて、どっかにインタビューあったら読んでみよかなと思ってネットで読めるの探して今回訳してみたんすけど、3つあるとそこそこボリュームありますかね。まースペイン語が堪能ではないので3つともやるのはめんどくさいかなーと思ってたんですが、翻訳作業的なものはやりたい時にちょっとずつやってたんで時間はかかりましたが途中で嫌になることもなくというかわりと楽しかったです。

(宇)

 
 

Entrevistamos a Wild Animals

Wild Animalsは、大きな一歩を駆り立てるものに自由を与えるために、Built To Spillといった当時ハードコアと結び付いていた90年代のグループの大いなる遺産を土台としている。Basements: Music to fight hypocrisyというタイトルの1st LPは、極限まで達するサビを備えた非の打ち所のない作品であり、それはどんなリバイバルも情熱を持ってなされるのであればそれはポジティブであることを証明している。圧倒的な作品で、長きに渡って日々のお供になるであろう作品だ。少し前にヨーロッパツアーから戻ってきたことを機に私たちはインタビューを試みた。

まず初めに、ヨーロッパツアーはどうだった?
ツアーはとてつもなかったよ。観客の反応は私たちの予想を上回るものだったし、Fluff Festでのコンサートはハイライトの一つだった。去年のツアーとの多くの違いに気付いたんだけど、みんなが曲を歌ってくれていたんだ!

あなたたちの音楽は、Hüsker DüやBuilt to Spillといったよりラウドな90年代グループのサウンドにかなり影響を受けているよね。その影響は決して隠すべきものではないと思う?
もちろん。なぜ隠すの?!影響がそこにはあるし、誠意を持ってやるかぎり、また同時に自分の個性を保っているかぎり問題はない。バンドにおいては私たちは3人で、多くのことでは一致しているけど、各自にはそれぞれ受けた影響があって、ときにそれはとても異なっているし、それがまたサウンドに個性といえる要素を持たせると思う。

Wild Animals以前にあなたたちはEnoch ArdonやJamie 4 Presidentといった別グループをやっていた。そういった過去の経験がなければこのグループを結成することはなかったと思う?
どうだろうね。確かなのは、過去の経験によって新たなグループを始めるときにより多くの視点から見ることができるし、焦点の合わせ方もよりはっきりさせることができる。私たちがグループを組むことについて話し合ったとき、自分たちがやりたいサウンドの方向性とか、たくさんツアーするという姿勢などは多かれ少なかれはっきりしていたんだ。

Basements: music to fight hypocrisyについて少し話していこうか。私はあなたたちが物事のポジティブな解釈を備えたとても生き生きとしたアルバムを作り上げたと思う。この作品は精神的にポジティブな方向へと焦点を当てられた作品だと感じる?
このアルバムは私たち3人にとって精神的にも創造力的にも良い時期に作ったんだ。曲に取り掛かる際にはそういったことはかなり関係してくることになる。まさに私たちはアルバムが多くのエネルギーを持つこと、簡潔であることを追求していたし、それは間違いなくポジティブな要素を与えるし、意欲を燃やす要素を与える、へへ。歌詞に関しては、曲によるんだけど、多くが‘Avocado’や‘Heavy Metal Saved My Life’のように、私たちの生の素晴らしい瞬間について、そういう瞬間を楽しみたいという欲求について歌っており、また、‘The Empire Strikes Back’のように、おそらくポジティブではなくとも感化させるような政治的テーマを扱ったものもある。

同様に、私は‘Logic Makes No Sense’みたく曲に込められた熱意や実直さがとても好きだ。この作品はあなたたちの生のとても激しい瞬間をまとめたものだと思う?
音楽的なものに関してはとても激しい瞬間をまとめているけど、歌詞の全てがこの時期について言っているわけではなくて、幼少期、思春期から青年期、長きに渡る個人的な関係性などについて扱っているものがいくつかあるんだ。

作品全体に渡って歴史が立ち現れるけど、その歴史を曲として表現するときにたぶんあなたたちは確かなノスタルジーを覚えたかもしれない。これはあなたたちに起こったことなの?
うん。さっきも言ったように、自分たちの幼少期あるいは思春期から青年期のある時期について歌っている曲があるし、そこがノスタルジックなポイントだね、へへ。

あなたたちの曲で私の目を引くのは、ギターの領域は別として、曲がいつも非常に明快かつ切迫したメロディーによって導かれるということだ。とりわけ私なんかはこのLPではこういうことが起こる。曲を作るとき、頭に浮かんでくるメロディーに身をまかせることはある?
私たちにとってメロディーは曲の中で重要なウェイトを占めていて、ときにギターとボーカル同時に出てきたり、ほかには、初めギターでそのあと自分たちの気に入るようなボーカルメロディーをいくつか見つけれるよう頭をフル回転させるんだ。

Jamie 4 Presidentは除くとして、あなたたちがやってきた他のグループはおそらくWild Animalsよりもパンクでパンチの効いたサウンドだった。このグループにはパンクサウンドと90年代オルタナティブロックのよりメロディックなパートの間を行き来するような二重性があると思う?
そうだね、それはこのグループのはっきりとした特徴の一つだ。リズムは“イカしてる”けど同時にメロディーのことも決して忘れない。それが私たちの受けてきた影響に起因していることは明らかで、大体でいえば、Fonはよりハードコア/パンク部分にあるだろうし、Jamieはインディー寄り、Paulaはその2つが合わさった感じだね。私たちはみな一斉にメロディーのある曲にやみつきになるんだ。クラストだろうとメロディックハードコアだろうと90年代インディーだろうとね。

あなたたちはLa Agonía de Vivirを含め多くのアイデンティティを持ったレーベルを運営し、とても印象的な音楽スタイルを持ち自らの理想に力を注ぐようなグループをリリースをしている。あなたたちはWild Animalsを音楽を生きる方法の延長として見ている?
もちろん。レーベルを作るにせよグループを作るにせよ、理想と生き方の両方が同じ平面上にあるし、自分の音楽の見方に従って焦点を合わせるんだ。

あなたたちは2つの作品を複数のレーベルよりリリースしている。それは国内のみならずヨーロッパのほとんどや日本までも含む。そんなにも多くの場所で作品をリリースするのはハードな仕事だった?
私たちがするのは大量のメールを自分たちの好きなレーベルに送ることだ。多くは返事が来なかったり、あるいは返事は来るけどできないとかしたくないといったものだったり、もしくは気に入ってくれたけど今はお金がないと言われたり、色々だね。一方で、いいよって言ってくれるとこもある。このアルバムでは、すでに話をしていたレーベルがいくつかあったし、参加したいと言ってくれる人たちもいたし、さっきのやり方で探したりもした。そのあと、それら全てからの同意をもらうのは簡単だったよ。なぜならこの手の共同リリースに慣れているレーベルたちだからね。こういうふうにしたかったのは、自分たちの構想はスペインの外でたくさん演奏することであり、また、より多くの国でこのアルバムがうまくいってほしかったからね。

疑う余地なくあなたたちはライブと街道を愛するグループだ。直近のヨーロッパツアーで行った土地を見るだけで事足りる。ライブをたくさんやることとツアーに行くことはグループをやる上で最も美しい部分だと思う?
振り返って見ると、それは最もやりがいのあることであり、確かなことだ。つまり、たくさんの人々と出会い、多くのすごい体験をし、ライブで演奏する感覚は最高だ。でも、例えば、レコーディングもまた同じく美しい時間であり、そこで何ヶ月にも渡って作ってきた曲についに形を与える。もしSanti Garcíaのように一緒にいて楽しく全てを簡単で愉快にしてくれるような名人とともに録音するならなおさらね。

ライブの話に戻るけど、あなたたちは何度も国外をツアーしてきた。あなたたちのようなグループにとっては国内よりも国外で日程を組む方が簡単なのかい?
そんなことはない。スペインでは以前にやっていたグループと同じくらいこのグループでもたくさんライブをしているし、レーベルとしてもやっているし、同じく他のバンドのために私たちが開催したコンサートなどでもね。常に他の街にも手助けしてくれる誰かしらの友人がいるものだよ。ヨーロッパではいつも0から始めることになるし、繰り返し訪れる街はより少ない。ときに歯がゆいのは、100通のメールを送って返事をしてくれるのが5人だけだったりするからだけど、でも最終的には機会を掴めるんだ。

あなたたちはマドリードに腰を落ち着けているけど、それはあなたたちが最も動き回っている所であるそのシーンのためであると私は想像している。主に首都でのライブに頼りながらグループを作り上げ成長させていくことはできると思う?
マドリードから出ないことは自らにフタをするようなものだよ。同じ場所で同じ人たちに向かって演奏することに飽きてしまうときが訪れるだろう。私たちにとってそれは選択肢にないよ、へへ。

この2年における素晴らしい活動を見てきたわけだけど、そろそろ終わりへと向かいます。新曲はすでに頭の中にあるの?
あるよ!ほぼ出来かけの新曲が2つあって、すでにいつ録音に入るかとか今後のツアーのこととか考えているとこだよ。今はより長い時間マドリードにいる予定だからもっと頻繁に曲作りができるはずだ。

私たちのインタビューでは、次にインタビューするグループに向けた質問をしてもらうのが好きなんだ。何かあるかな?
あなたたちはレコーディングのことですごく心配する?もし新曲が4曲あってもうそれを録音したいという意味で。それとも自分たちが選べる範囲のしっかりと作り込まれた曲数になるまで待つ?

同じように、Néstor de Futuro Terrorから預かったあなたたちへの質問がある。こう言っている。あなたたちは機材のことで気が狂いそうになる?つまり、新しい機材を探しながら生活するべきなのか、それとも姉が実家に置きっぱなしにしたギターでなんとかやっていくべきなのか?
どちらとも言えないな。私たちは機材オタクではないけど、演奏できるなら何でもいいってわけじゃない。ギターサウンドは、例えばだけど、要はいくつかのペダルといくつかのギター、そしてアンプで作られるし、他のものではなくね、へへ。それに私たちは割れた皿とぐしゃぐしゃの楽器で演奏する予定もないしね。

どうもありがとう!

(終わり)